歯がつくことわざ

今回は、歯という言葉がつくことわざ、もののたとえを調べてみました。たくさん並べてみると人々が歯をどのようにとらえているか、わかるような気がします。

歯は口にあって、口から言葉や気持ちが出てくるので、ものの言い方や気持ちを例えるものが多くあります
奥歯にものがはさまった:思うことを率直に言わないで、どこかにおもしろくない気持ちや悪意があるのが感じられる言い方
歯に衣(きぬ)を着せない:思っていることを遠慮しないではっきりずけずけということ。
奥歯に剣:腹の中では敵意をいだきながら表面に出さないこと。
歯切れが悪い:ものの言い方が明確でない。
歯が浮く:相手の軽はずみな態度を見たり、軽薄な言葉を聞いたりして、不快になること。
歯牙にも掛けない:問題にしない。無視すること。言葉を出すとき、声が歯(歯牙)にかかるという意味だそうです。
癖のある言い方や感情を例えることが多いですが、どんな感情が多いかといえば、悔しさや怒りです。
ごまめの歯ぎしり:無力なごまめ(かたくちいわし)がくやしがって歯軋りをすることから、力の及ばない者が、いらだたしげに憤慨する。またはそれをそばから見ていて冷やかす言葉。
獅子の歯がみ:獅子が恐ろしい形相で怒ること。ひどく怒ることのたとえ。
歯がゆい:思いを叶えたいという強い気持ちに反し、思いが叶わないことに耐えられないさま。
切歯拒腕(せっしやくわん):歯を食いしばり、自分の腕を自分で強く握りしめることから、非常にくやしがったり、怒ったりするようす。
「噛みしめ」は歯にはよくないのですが、人はくやしいとき、怒ったときに、どうしても歯を食いしばってしまうようです

ほかにもいろいろあるので、次回コラムでお伝えします。

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