歯みがきに関する常識?2
前回に引き続き、歯みがきの常識について、検証していきます。
◯歯みがき剤で歯が削れる
確かに歯みがき剤には研磨剤が含まれているものが販売されています。 しかし最近では、研磨剤の規格も設定され、強力な研磨剤はあまり使われていません。 正しくブラッシングすれば、歯を傷つけることはないでしょう。
◯歯みがきは1日3回
お口の中をできるだけ細菌の少ない清潔な状態に保てるという点で、歯みがきの回数は多いほうがいいでしょう。 そのなかでも重要なのは、夕食後または寝る前の歯みがきです。 人間は起きているときは食事をしたり、話をしたりすることで唾液をたくさん分泌します。 唾液には抗菌作用やお口を中和するための緩衝作用などがあるため、細菌の量を抑える働きがあります。 しかし、夜眠っている間は、お口の中の唾液の分泌がほとんどありません。 睡眠中はその状態が数時間続くので、歯垢も付きやすく細菌が最も多い状態になっています。 そのため、寝る前の歯みがきが非常に重要なのです。
○理想の歯みがき
このように歯みがきひとつをとっても、いろいろ考え方があり、好みもあるわけですが、当院で患者さんにお話している歯みがき法を最後にご紹介します。
「歯みがきはまず時間をかけてみがくことが第一と考え、そのために歯磨剤を使わずに 5分以上は磨いて、最後に爽快感をだすために30秒ほど歯磨剤を使用してください。歯磨剤では虫歯や歯周病の予防はあまり期待できないので、時間をかけてブラシで歯を磨くことが最も重要です。」
正しい方法での歯磨きは、むし歯や歯周病などを予防する手軽ですが有効な方法です。 毎日の歯みがきに、今回の「常識」が少しでもお役に立てればと思います。
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