ブラッシングの方法~歯ブラシの握り方

   

むし歯や歯周病からご自分の歯を守るために、ご家庭でできる重要なことのひとつがブラッシングです。お口のなかは人によって千差万別なうえ、歯並びも出っ張っているところがあるかと思えば、引っ込んでいるところがあったり、歯がはえている向きや角度も不ぞろいです。
ですので、ブラッシングの方法と言っても、ひとそれぞれお口のなかの様子などによって、その人に合った正しいブラッシング方法は変わってくると思います。今回のコラムでは、いろいろなブラッシングの方法を示しますので、ご自分に合ったブラッシング方法を見つける参考にしていただければと思っています。
ではまず、歯ブラシを選ぶところからです。これは以前のコラムにも書きましたが、たくさんの種類があってどれが自分に合っているのかわかりにくいかもしれません。選ぶ際のポイントにおくのは、毛の硬さ、ヘッドの大きさ、毛先の形状の3点で、歯や歯茎の状態(出血があるか、しみるかなど)・好み(爽快感がほしいかなど)・歯をみがく時間(忙しくて時間が取れないなど)・磨きやすさ(細かいところまで毛先が届くかなど)などを考慮して選んではいかがでしょうか、と書かせていただきました。
歯ブラシを選んだら次は歯ブラシの握り方についてです。これは年齢やみがく箇所によって変わってきます。歯ブラシの握り方には、大きく二つあって、一つ目は鉛筆を持つように握るペングリップ、もうひとつが手を握る感じで持つパームグリップです。それぞれ特徴があって、ペングリップは細かく動かせるのですみずみまで磨くことができますが、手先が安定しないという方がいらしゃいます。その点、パームグリップは、しっかり握れるので磨きやすいですが、ブラッシング圧がペングリップより強くかかります。歯を磨くときの力は150~200g程度でよいので、パームグリップで強く磨きすぎると歯ぐきを傷める恐れがあります。ペングリップで手先が安定しないときはワキを締めるようにして磨くとだいぶ安定します。基本はペングリップで磨き、パームグリップが磨きやすい場所では持ち替えるといいでしょうか。お子さんやお年寄り、握力が弱い方はパームグリップの方がよく磨けるかもしれません。どちらの持ち方でも、歯ブラシをギュっと強く握らないで軽くもつようにしましょう。軽く持てば、軽い力でみがくようになりますし、小刻みに動かしてみがくことができます。
次回コラムで、磨き方を掘り下げてみたいと思います。



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