ペットボトル症候群 甘い飲み物にご用心!

   

「歯や口に関するコラム」ということからは少し離れているかもしれませんが、飲み物は口から入るということで、今回は飲み物の話「ペットボトル症候群」についてです。

ペットボトル症候群 ペットボトル症候群とは、ペットボトルで気軽に飲めるスポーツドリンクや清涼飲料水を毎日大量に飲むことによって、高血糖になり、知らぬ間に糖尿病が進み、ひどい時は糖尿病性ケトアシドーシス(糖尿病の悪化した状態)となってしまうことをいいます。清涼飲料水ケトーシス、ソフトドリンクケトーシスとも呼ばれます。全身の倦怠感のほか、腸痛や嘔吐、場合によっては意識障害から昏睡に至ることもあります。

清涼飲料水の多くは約10%前後の糖分を含んでいて、しかも体内への吸収が早い果糖などの単糖類がほとんどです。からだによいというイメージが強いスポーツドリンクや野菜ジュースなども2/3から同程度の糖分があります。
カロリーでいうとコップ一杯200mlの清涼飲料水で80kcal程度になり、お茶碗半杯分くらいに相当します。しかもそれほどの満腹感は得られないし、飲みやすく作られているので過剰に摂取しがちです。さらに血糖値が上昇してくると、のどが渇くのですが、これが高血糖のせいと気づかずに、更に清涼飲料水を飲み続けるという悪循環に陥るケースも多いようです。

ペットボトル症候群になる方は、若い肥満気味の男性が多く、1日に2リットル、3リットルという量の清涼飲料水を飲むようになってしまっています。ある程度症状が進むと、入院してインスリン治療が必要になります。この場合、回復までは通常1ヶ月程度はかかります。
このような極端な症状に至らなくても、子供や10代から20代の若い世代が、糖質の多く含まれる清涼飲料水を大量に摂取すれば、肥満などの生活習慣病につながることは想像に難くないでしょう。こういった面からも清涼飲料水の摂リ過ぎに留意することは重要なことです。

幸いコンビニなどで購入できる飲み物の種類は豊富になり、カロリーの少ないミネラルウォーターや日本茶も飲むことができます。甘みのある清涼飲料水を飲むときは、糖分濃度など成分をよく確認して、糖分の摂りすぎにならないようにしましょう。


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