口角炎
「口角をキュッと上げて素敵な笑顔を作りましょう!!」……美容の世界でも最近注目されている口角ですが、ときにできものができたり、切れてしまったりします。今回は美しさの敵でもある口角炎です。
唇の両端--口角が炎症をおこし、赤く腫れた状態になり、皮がむけたり、裂けたり、かさぶたになったりする病気が口角炎です。話すときや食べるときに口を開けると、裂けて痛みますし、出血することもあります。
よく動かす部分でもあり、かさぶたができてもはがれてしまったりして、なかなか治りにくい病気でもあります。
原因を挙げていきます。
まず思いつくのは栄養不足です。ビタミンB2、B6、B12が不足すると、口角炎になりやすくなります。
カンジタ菌の感染による場合もあります。もともと口のなかに棲みついている菌ですが、疲労やストレスなどで免疫力が低下したときなどに口角炎になることがあります。
カンジダ菌は、口の乾燥しやすい高齢者や、副腎皮質ステロイドの内服、免疫抑制剤等を使用中の方などの口の中に多いと言われています。
ほかには、義歯や歯の接触、噛み合わせが悪い、唾液が常についている、メイクする際の肌を触る、等の刺激によって発症することもあります。
治療法は原因によって変わってきます。栄養不足が原因と思われるのであれば、ビタミンB群を補給します。
カンジタ菌が原因のときは抗真菌剤を使います。うがい薬、塗り薬、口に含むゲル剤、内服薬があります。口に直接作用するうがい薬やゲル剤を用いるケースが多いようです。
義歯や歯の接触、噛み合わせなどが原因の場合は歯科医院で対応します。義歯の調整や歯の形状の調整、噛み合わせはひく過ぎると唾液が溜まりやすくなるので、高く調整したりします。
予防のためには、ビタミン等の栄養を適当に摂ること、唇の乾燥を防ぐために、ワセリンやリップクリームで保湿すること、ストレス・疲労をためないで十分な睡眠を取ることなどが大切でしょう。
また、唇が乾燥しているとついついなめてしまいがちになります。なめると一時的には潤ったように感じますが、唇の油分が減り、唾液に含まれる消化酵素が乾燥を助長することになるので、なめないよう心がけます。加えて、口角部の唾液はこまめにふき取るようにします。
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