歯に物が挟まる
「奥歯に物が挟まったような・・・」という言い方があります。思っていることをはっきり言わないで隠している感じがまどろっこしいですが、実際に歯に物が挟まると同じように煩わしくイライラするものです。
野菜やイカ、肉など筋のあるような繊維性の食品など歯に挟まりやすいものがある一方で、歯の側の状態にも挟まりやすい条件があります。
1.むし歯・・・歯と歯の間にむし歯があってくぼみになっている場合や、進行したむし歯で歯冠部が穴のようになっているとそこに物が挟まります。これらはむし歯を治療することで改善します。むし歯の治療で被せた詰めもの、被せものと隣の歯の間に隙間があって詰まってしまうこともあります。その場合は被せたものを調整します。
2.歯周病・・・歯周病のため歯がグラグラしていると、隣り合う歯との接触が弱くなります。噛み砕かれた食べ物がその接触が弱い部分に入り込むことがあります。歯周病の治療を通して、グラグラがなくなるようにします。
3.段差・・・歯並びが悪くて、周りの歯より一段高かったり低かったり、段差があると挟まりやすくなることがあります。歯を削ったり、詰め物や被せ物で調整する場合や、矯正治療が必要になることもあります。
歯に食べ物が挟まっても、楊枝や歯ブラシで簡単に取れ、むし歯でもなければ、さしあたっての治療は不要かもしれません。しかし、同じ場所に頻繁に挟まるという状態が続くと、むし歯ができたり、口臭の原因となったり、その場所から気がつかないうちに歯周病が進む場合があるので、注意が必要です。
物が挟まったら取り除くことが大切ですが、状態によっては。楊枝やブラッシングで取り除けない場合もあります。しかし、そのような場合でもデンタルフロスや歯間ブラシといった補助的な器具を使うことで取り除けることがあります。これらは、使い慣れるまではうまく使うのが難しい部分もあります。使い方が不安な場合などには、かかりつけの歯科医院で指導してもらうことをお勧めします。
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